ジジイと呼ばれる大家 ⑨庭に見られる不思議な光景

ジジイの庭には、不思議な光景が多々出現する。ジジイは、今年の夏になってからというもの張り切って庭の木を剪定しているようだ。ご存知のとおり工事道具は、産業革命以前の旧式。勿論、庭の管理道具も産業革命以前の旧式。切れないノコギリを使っての枝切りは、とにかく時間と労力がかかるのだ。ジジイが言うには、あえて不便な道具を使うことでエクササイズができるという持論。相変わらずポジティブなジジイである。

今日は、今朝から庭が慌ただしい。ちょうど仕事にきりがついたので、様子を見に庭に出てみると、

・・・・・

コメントのしようがない姿に。笑

グルーミングに出したペットにとんでもないカットをされて返されたような気分。

「ジジイさ、これをJapanスタイル呼んだら、早速、病院に理解・判断力の障害検査に行ってもらうぞ」と、言うと、ジジイは、「どこがいけないんだ?」と、トボけた。しかも、今日は、『侍』と書いたベースボールキャップをかぶっている。笑

「ところで、ジジイ。イチジクの実が全て無くなっているのに気が付いた?」と、言うと、ジジイが、慌ててイチジクの木を確認しに行った。

「無い。。。。」ジジイが焦る。

私は、「そうよ、見事にやられたわよ」と、被害の大きさをジジイに再認識させる。

「この調子じゃ、ピーチも危ないわね」と、更にジジイを脅す。

ジジイの天敵は、アライグマにとどまらず、野生のリスも小鳥ちゃんもジジイの果物を狙っているのだ。笑

それから、翌日。

すがすがしい朝の空気を吸いに庭に出ると、

ピーチの木には、みかんのネットがぶら下がり。。。。

ピーチには、マスクが。。。。

しかも、マスクは、ピーチを全く包んでいない。これでは何のための誰に対するピーチの保護なのか?やはりジジイを理解・判断力の障害検査に送るべきなのか?!

ジジイに早速、メッセージを送る。

私:「おい、ジジイ。マスクは、感染対策に利用する物である。このような使い方で、どのような効果を期待するのだ?これでは、まったくピーチを野生動物の手から守っておらん!」

ジジイ:「木の下を見てみろ」

私:「下?」

なんと、そこには。。。

オンボロ熊蔵、君か?!

君は、ネタを替え品を替え登場するではないか?しかも、どこからその穴の開いた汚い靴を持って来たの?ちなにに、今回は、ガムテープじゃなくて、マスキングテープで、縛られちゃって・・・

どう考えても真剣にピーチを守っていないジジイ。笑

みかんのネット、マスク、オンボロ熊蔵・・・果たして今年は何個のピーチを無事に収穫できるのだろうか?不思議な光景と言うよりは、支離滅裂かつ意味不明な光景が多いジジイの庭である。まあ、ハミングバードもジジイの正面玄関にある電気コードに巣を作るぐらいだから、テナントも野生動物も、ジジイの家が大好きなのである。