Melting Pot(和訳:るつぼ)チーズことヤールスバーグ・チーズ(Jarlsberg cheese )

3年前にビジネスニュースでおなじみのForbesに興味深々のニュースを発見した。そのニュースとは、ノルウェー政府によるヤールスバーグ・チーズ(Jarlsberg cheese )等の固形チーズの輸出補助金の停止が要因となり、『Jarlsberg Cheese Soon To Be Norwegian In Name Only』(訳:ノルウェー産のヤールスバーグ・チーズは、まもなく名目だけになる)という記事でした。要は、政府が補助金を出さなくなるので、私たちの食卓に並ぶノルウェー産のチーズ価格が高騰する結果、ノルウェー産チーズは、グローバルマーケットの競争価格に勝てなくなるという事態が発生する。

チーズの価格が大幅に値上がりしてしまっては困るヤールスバーグ。。。高級チーズでもないし、チーズだけでおつまみになる程、美味しくもない。「ああー、困ったもんだ」と考えた結果、ブランドを救うために、アイルランドやアメリカで、輸出用のチーズの生産をすることにしたんです。日本のマーケットは何故かヤールスバーグ・チーズの『発祥地』=『ノルウェー』にこだわるですね。アメリカで生産されている事実を隠しているのか?それとも頑なにノルウェー産のチーズを輸入しているのか?大した謎では無いので、素通りします。

小さな気泡を有するノルウェー生まれアメリカ育ちの牛乳製チーズ。ヤールスバーグ・チーズは、悪く言えば、『アイデンティティークライシス』、よく言えば『Melting Pot(和訳:るつぼ)』なんです。祖国の特色を失わず、チーズ多元主義を早くも築き上げた頑張り屋さん。味に癖もなく皆に合わせられるという事で、庶民的なチーズ代表。ですので、パーティーなどのお呼ばれの際のお土産に持っていくのはどうかな?と思います。

ちょっと暇だったので、オフィシャルサイトでレシピの検索をしてみちゃいました。

https://www.jarlsberg.com/us/recipes

私がヤールスバーグ・チーズを調理する時は、グリル・チーズサンドイッチなど、挟んで&溶かしてのお決まりパターンです。でも、この調理方法が一番美味しいと思います。今日のヤールスバーグ・チーズを使ったお薦めディッシュは、モントリオール・スモークミート&ザワークラウトを挟んだグリルチーズサンドイッチ。クランベリー・サワードウのパンでサンドします。酸っぱいクラウトと粒粒マスタードの酸味が苦手な人は、ミートやチーズの量を調整して、自分好みのバランスを考えてください。大家のジジイも大好きなサンドイッチです(ジジイの無茶ぶりをブログにした“ジジイと呼ばれる大家”もよろしく!)