君、オレンジ色になったチェダーやんかい?

今日ご紹介するチーズは、イングランドでも歴史のある都市であるレスターの名物、レッド・レスター・チーズ。見た目は、驚きのオレンジ。アナトー(annatto【ベニノキの種子の天然着色料】)で着色してあるのだ。「君、オレンジ色になったチェダーやんかい?」と言われてしまえば、ごもっともなのだが、視覚から美味しさを感じるには、色も重要。チーズの特徴は、チェダーの質感(ムニっと強く押したり、ナイフで切ると、ぽろぽろと崩れる感じのテクスチャー)。チーズを口に入れると、チェダーのようにねっとりと口の中で溶ける。

ちょっとここで一言注意!アメリカ産のプラスチックのようなオレンジ色のチーズと間違えないように!何度も叫ぶが、あれをチーズと呼ぶなぁ~。(#´Д`)

私が大学生だった頃、留学生の自分も含めイギリス人たちの友達は、小腹がすくと、Ploughman’s sandwich(プロウマンのサンドイッチ)を作ったものだ。友人達のレシピには、バリエーションがあるが、Ploughman’s sandwichにかなりの頻度で挟まれていたのがこのレッド・レスター・チーズ君。そして、このオレンジ色のチーズとセットになって挟まれるのが、Branston Pickle(ブランストン・ピクルス)だ。Branston Pickleは、はまったら最後、スーパーで見つけると買っちゃうんだよね・・・まさにチーズの相棒。

Branston Pickleを簡単に説明すると、ニンジン、カリフラワー、玉ねぎのみじん切りに、トマト、リンゴそしてモルト酢の酸味とウスターソースに似た風味のスパイスで、いい感じに仕上がったピクルス。チャンキー(粗みじん切りタイプ)と細切れの、好きなタイプが選べちゃうのだ。しかも、もっと驚きの事実は、2012年にミツカングループがBranstonを買収したのだ。日本でも売って欲しい品物の1つよ。

ということで、この庶民的なレッド・レスター・チーズを茶器に盛り付けると、こんな感じにオシャレなおつまみに変身。オレンジと反対色のパープルの花びらを散らしてもステキよ。