カテゴリー: イギリス思い出話

学生時代に過ごしたイギリス。1990年代、北アイルランド問題で世界に名を知られたIRAがロンドンの公共交通機関やナイトクラブなどに過激なテロ行為が多発している中、のんきに留学生活をスタート。たくさんの人たちに支えられ、インスパイア―され、自分でいうのも恥ずかしいですが、人間として成長しました。

ロンドン大学で学位を取得した後、オックスフォード大学の大学院に進学した。オックスフォード大学は、いい意味で、貴重な変人が集まる。39のカレッジが集まり、各カレッジには紋章があって、キャンパスストアには、カレッジグッツなども売っている。イングランドに観光に行く機会があったら、是非、立ち寄っていただきたい最古の大学の街。今日の話は、20年経った今でも記憶に焼き付いている強烈な個性を持った同士たちの話。

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90年代のヨーロッパは、グローバリゼーション(英: globalisation)が進みEUが誕生し、どこに行っても大手アパレルメーカー、マクドナルド、大手ホテルチェーン店など似たり寄ったりの風景汚染が始まっていた。当時の私は、『ポストコロニアル時代に行き場を失いかけていた人類学』についての書物を沢山読みあさっていたのだ。そうしたら、逆に『植民地時代』や『帝国主義』が非常に気になりだした。本で読むの

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ロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート・ミュージアム(Victoria and Albert Museum通称V&A)は、私の学生時代のインターンシップ兼アルバイト先でもありました。 V&Aは、優雅な博物館。トラファルガー広場にあるナショナル・ギャラリー(National Gallery)とは違い、展示物がそれほどポリティサイズ(政治化)されていないのが特徴です。ナショナル・ギャラリーのメイン

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私が学位を取得したのは、ロンドン大学。ロンドン大学は、英国国教会の信徒にのみ進学が許されていたオックスフォード大学とケンブリッジ大学のエリート階級主義に対抗して『人々のための大学』として19世紀に設立された連合大学。私の通っていた大学は、SOASというUKでは唯一の地域研究に特化した教育・研究機関なのだ。しかも、人類学部の国内ランキングは、常にトップ10入りをしていて、規模が小さい割には成績が優秀

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楽しい思い出ばかりのイギリスなのだが、あえて『イギリス思い出話』の第1回目のブログは、私の失敗話から始めようと思う。30年前の日本は、高度経済成長を遂げ、国民の大半が中産階級と信じていた国。『黄色いバナナ』*と皮肉がられても言い訳のしようがない『自分たちは特別』的な優越感も少なからずはあったはず。 私の失敗話というのは、当時のボーイフレンドと夕食中に交わした会話。 「イギリスの失業率ひどいんだから

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