テントウムシの惑星
夏も終盤にさしかかり、お庭の畑作業は、秋支度がスタート。来年用の種の収穫である。我が家の種の収穫は、70%が小鳥ちゃんに食べられてしまうのだが、『みんなで実りを分ける』という意味で良しとしている。ただ、ケールが丸裸になるまで食べるのは、止めて欲しいのだ。今年はブルーベリーもほぼ全部と言っても過言ではないほど、小鳥ちゃんたちに食べられてしまった。
ちなみに、去年は、アブラムシ被害に遭い種の収穫にかなり手こずった。今年は、『打倒アブラムシ計画』を企て、春ごろからアブラムシの天敵であるテントウムシの生育に関して調べ上げ、テントウムシにとって最も適した環境を作るためにディル(ハーブ)を庭の至る所にわんさか植えた。こんな感じでピーチの木の下にも、ワイン樽いっぱいにディルを植えた。大輪花火のような黄色の可愛いお花である。

アブラムシの生物的特徴は、植物の上でじっとして、蟻に分泌物を与える代わりに天敵から守ってもらったり、移動させてもらったりしている。いわゆる『共存』をしているのである。しかも、アブラムシは、植物の師管液を吸うというハレンチなことまでする。私が大切に育てた野菜や花からエキスを吸い取るのは非常に不愉快である。
このアブラムシの特徴、何かに似ている・・・・そうだ、腹黒い『政治家』達にそっくりではないか?!という事は、甘い汁を吸う蟻は、モラルの無い大企業か?
アブラムシと蟻を好き勝手にしておかないのが、遠山の金さん。違った・・金さんではなく、暇なおばちゃんであった。今年こそは、君たちを阻止しなければならない。
ディルの花が満開になる頃、ミツバチやテントウムシがわんさか集まり個々の生命維持活動を始めた。

昆虫が大好きな私は、毎日テントウムシ君達の生息を観察。2ミリほどの卵から数日で孵化するのだ。しかも、幼虫(脱皮もしていた)を経て蛹になり成虫になるまでに1か月を必要としない。韓国ドラマよりも展開が早いのだ!
(・0・。) ほほーっ感心
「さあ、テントウムシ君、アブラムシのいるところに飛び立って、害虫駆除を頼みますよ!」
次の日
あれっ、君たちどこにも行かないの?
その次の日
あれっ、まだそこにいたの?
その次の日も・・・・・・いるではないか?ディルの茂みに・・・・・
(それとも、私の知らない間にアブラムシ退治に出かけてくれているのか?非常に疑問である)
どうしたのテントウムシ君?君たちの使命は、腹黒い『悪政治家アブラムシ』と『たかり企業蟻』を退治するロビンフッドではないのか?
しかも、ディルに生存するテントウムシ君の数は、予想をはるかに超え人口爆発状態。使命を果たさず、悠々自適に交尾に励んでいるテントウムシ君たちを見て、おばちゃんは??である。ただ、楽しそうに生活するテントウムシ君達の姿を見るのは嫌ではない。
テントウムシの人口爆破に困ったのは、私でもアブラムシでも蟻でもなく、ディルである。ディルは、ちょっと疲れ気味にもかかわらず、風に吹かれても雨に打たれても頑張っている。そのひたむきな姿は、母なる地球のようだ。という事は、生態系のバランスが崩れても楽しそうに生活と交尾をしているテントウムシ君達は私たち人間?!
目の前のディルに同情する。そして、感謝もする。大雨の降った今日は、私の1つしかないカサを貸してあげた。うなだれたディルもお気楽なテントウムシ君達もこれで大丈夫。よれよれのディル見ながら、これからも地球に優しい生活をしていこうと思った。
