夢を諦めるのではなく、叶えるのが難しいと思ったら、夢を小さくすればいい
夢と言うのは、大なり小なり持っていたほうが良いと思っている。もちろん、全ての人が夢を持つ必要があるとは言っているのではない。夢をあえて持たず、「私は、現実主義ですから!」と、いう人も尊敬できるし、「希望も夢も持てない現実・・・将来の見通しなんてこれっぽちもないじゃないかぁ~」と、愚痴りたくなる人の気持ちも理解できる。でも、夢を持つことで、私たちの人生に素晴らしい感情であるモチベーションが生まれる。
映画やドラマでは、冷静キャラや黙々努力型が夢を実現して成功しているのがお決まりのパターンである。しかし、実際には、感情てんこ盛りの夢を追いかける人々こそが、モチベーションを大きな原動力にして、自分を動かしているんじゃないかなぁと、おばちゃんは思う。だから、感情的って、ある意味でポジティブな発想であり、情熱的であると言える。そして、モチベーションを持ち続けることは、常に自らに刺激を与える健康的な思考パターンであると思う。
心理学では、いくつかの有名な「モチベーション理論」がある。今日は、『マズローの5段階欲求説(The hierarchy of needs from “A Theory of Human Motivation” by Abraham Harold Maslow)』を紹介しましょう。マズローによれば、私達のモチベーションは、以下のピラミッド型の段階欲求に関係があるという。

要は、人間の基本欲求を満たすことが、より高い段階に進むためのモチベーションの原動力になるのだと。したがって、一番下の部分は、生理的欲求である「Physical needs」があり、その上に「Safety needs(安全欲求)」、「Belongingness & Love needs(社会的所属&愛欲求)」、「Esteem needs(承認欲求)」と続き、最終的に「Self-actualization(自己実現欲求)」に至るというのだ。
ここで注意が必要なのは、マズローがピラミッドの段階に高低の優越順位を付けていないという点だ。マズローが言いたいのは、自己実現に到達するには、下の段階すべてを経験する必要があるということ。
ビジネスの自己啓発やモチベーションセミナーでは、マズローの5段階欲求説をピラミッド型の基礎部分を低次欲求、てっぺんを高次欲求として勝手解釈している案内をよく見かける。このような解釈は、あくまでセミナー開催者側の都合の良いものであり、本来のマズローの思想とは異なる。それは、聞き手を怖がらせたり、不安にさせたり、自信をくじいたり、「えっ、君って何も知らないの~」ってマウンティングを取ったりして、セミナーに興味を持たせる『ただのビジネス』にすぎないのかもしれないですよね?話が脱線しましたが、自己啓発セミナーにお金を使うのはお薦めしません。(-。-;)
マズローの生きた時代は、平成&令和ジェネレーションには、想像しがたいかな?カラーテレビが普及し始めたのは1950年代から1960年代で、電子レンジは1960年代に、そしてPCは1970年代以降に普及し始めました。よって、マズローさんの生きた時代が、想像できるかしら?
今の時代って、マズローの定義した生理的欲求や安全欲求、そして社会的所属や愛欲求を飛び級して、承認欲求や自己実現欲求が、生存競争と言ってもおかしくないぐらいSNS上でバトってるし、家族が機能していなかったり、諸々の事情で、マズローの段階に基づく欲求が満たされず、大人になってしまった皆も少なくはないはず。
要するに、『感情の戦国時代』と言っても過言でない現代に生きる私たちは、血は流れなくとも、首は飛ばなくとも、感情的に傷つきやすいセンシティブな立場に立っている。だから、人生に夢を持つこともモチベーションを感じ続けることも、気が引けるときもある。だからとって、後ろ向きになることもないし、遠慮することもない。やっぱり、夢に向かうモチベーションは、皆を元気にし、前向きにさせてくれると、おばちゃんは、信じている。
フォレスト・ガンプの名言に『人生って、チョコレート・ボックスのようなもの。蓋を開けるまで何が入っているかわからない』と、ガンプのおかんは、言った。夢を追いかけるのも同じ。実際には、何が起きるかわからない。受験で東大を目指してみたが、思うようには偏差値が上がらない、起業をしてみたが、ビジネスプランのように展開していかない、留学してみたが、思うように英語が上達しない、10キロの減量ダイエットを始めて6か月経つが、1キロしか減らない・・・・
人生って、予期しないことだらけ。そんな時には、夢を諦めたりして、自分の自尊心を傷つけたり、可能性を否定したりはしないで。長く生きたおばちゃんのアドバイスとして聞いてもらいたいです。夢を諦めるのではなく、叶えるのが難しいと思ったら、夢を小さくすればいい。目標を小さくすれば、そのサイズに合ったモチベーションが生まれてくる。そしたら、夢をかなえられる可能性も高くなる。そうやって、沢山の小さな夢を積んでいくと、気が付いたら、自分の成長ぶりに満足ができるのではないかしら?